大学生の時に、経済のこととか社会のこととか学んでおくことはもちろん大切です。
でも、小説だって読んでくださいよ!
だって面白いし、自分の考え方だってほんの少しずつだけど、本を読んでいくにつれて変わっていきますよ。
なので、今回はそんな大学生におすすめの小説をジャンル問わず、僕が独断と偏見で選んでみました。
何か読みたいけど、何を読んだらいいのかわからない!という人はぜひ参考にしてみてくださいね!
以下の記事も大学生におすすめです!
参考:大学生が読むべきおすすめ本決定版!就活や日常生活に活かそう!
<ルール>
⓵ジャンルは問わない
恋愛、学園、推理、サスペンス、ミステリー、SF、歴史、時代などなど
⓶1作家につき1作品
僕が今回おすすめする小説を書いている作家の本はどれを読んでも基本的に面白いです。
目次
夜は短し歩けよ乙女
鬼才モリミが放つ、キュートでポップな片想いストーリー!
「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。二人を待ち受けるのは奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった!
森見登美彦氏が独特の文体で紡ぐ恋愛?小説。
大学生が主人公で大学が舞台になっているので、本当に身近に感じられる小説です。
「学園祭とは青春の押し売り叩き売り、いわば青春闇市なり!」というようなことを言っちゃう人物が主人公なので、キラキラ大学生というより、心に闇を抱えたような学生におすすめです(笑)
そんな主人公が黒髪の乙女に恋をするが、もちろん正攻法何て使いません。
奇策愚策を用いてなんとか彼女に近づこうとしている姿が、なんともせこいが、なんとも憎めない。。
僕はこの小説に出会ったおかげで、大学生の無限の可能性に気づきました。
大学生なんて基本何やってたってOKで、とにかく自分が楽しいと思うことに向かって突っ走ろうという気持ちにさせてくれます。
グラスホッパー
復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。
どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。
鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。
それぞれの思惑のもとに――「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。
疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説!
『アヒルと鴨のコインロッカー』『重力ピエロ』『ゴールデンスランバー』など、多くの著書が映像化されている伊坂幸太郎氏の群像小説。
鈴木、鯨、蝉の3人の視点から物語が語られていくのですが、その3者のストーリーは1つの物語に集約されていきます。
現実世界も同じように、自分の人生と誰かの人生が交錯する瞬間があって、それだからこそ人生はオモシロイ。
人との出会いも悪くないなという印象を受けました。
また、グラスホッパーつまり『バッタ』を人間に比喩する視点も新鮮でした。
物語の中盤あたりにでてくる槿と鈴木達の会話は必見です。
キッチン
私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う―祖母の死、突然の奇妙な同居、不自然であり、自然な日常を、まっすぐな感覚で受けとめ人が死ぬことそして生きることを、世界が不思議な調和にみちていることを、淋しさと優しさの交錯の中であなたに語りかけ、国境も時もこえて読みつがれるロング・ベストセラー、待望の定本決定版。“吉本ばなな”のすべてはここから始まった。
吉本ばななさんの小説は、一言でいうと美しいんですよね。
その場の空気や匂い、色なんかを言語化しているようで、読んでいるだけで、本の世界に自然と入り込んじゃいます。
僕にとって、吉本ばななさんの本を読むことは、ある意味で1つのストレス解消法だとかリラックスするための方法になっています。
ストーリーももちろんなんですけれども、何だかその世界観が好きなんでしょうね。
ストーリーはむしろ残酷なんですけれども、だからこそ、どこかにちょっとした人間のぬくもりであったり、未来への希望、現実の愛おしさに気づくことができるんだと思います。
だから皆さんにも大学生のうちに、その不思議な世界観を味わってほしいと思いここにリストアップしてみました。
東京タワー
大学生の透は恋の極みにいた。年上の詩史と過ごす甘くゆるやかなひと時、世界はみちたりていた。恋はするものじゃなく、おちるものだ。透はそれを、詩史に教わった。一方、透の親友・耕二は、女子大生の恋人がいながらも、蠱惑的な喜美子に夢中だった。彼女との肉体関係に……。夫もいる年上の女性と大学生の少年。東京タワーが見守る街で、二組の対極的な恋人たちが繰り広げる長篇恋愛小説。
大学生が主人公の恋愛小説を、江國香織氏が真正面から描き出しています。
大学生になると、多くの人が十人十色の恋愛をし始めるのですが、そのどれが「正しい」とか「間違えている」なんてことはないんですよね。
人はひとそれぞれ自分の価値観があって、人と違うことで迷うこともあるけれども、それだからこそ人生楽しいんですよ。
色んな経験をする大学生にこそ、周りに流されずに自分の価値観を大切にしておくために、この本を読んでみてほしいです。
『でも、図書館には本がたくさんあるでしょう?一冊ずつが世界を持っていて、外の世界にはないものが、だから図書館にはぎっしりあるの』
主要登場人物の詩史の言葉なのですが、僕はこの言葉好なんです。
本に1つの世界があるように、人にもそれぞれの世界があるんです。
色んな本を読むと同時に、色んな人の話も聞いてみたくなりますよね。
告白
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラーが遂に文庫化!
小説が嫌いだったり苦手な人に1度で良いから挑戦してみてほしい湊かなえ氏のこの小説。
文章を読む目の動きが止まらなくなっちゃうくらい、次の展開が気になります。
どんな本を読むにしても、やっぱり楽しくなくちゃ続かないし意味がない。
本を読むことの楽しさをこの小説がきっと教えてくれるでしょう!
「ストーリーが面白い本」を求めているなら、この本で決定です!
国境の南、太陽の西
今の僕という存在に何らかの意味を見いだそうとするなら、僕は力の及ぶかぎりその作業を続けていかなくてはならないだろう――たぶん。「ジャズを流す上品なバー」を経営する、絵に描いたように幸せな僕の前にかつて好きだった女性が現われて――。日常に潜む不安をみずみずしく描く話題作、待望の文庫化。
『ヒステリア・シベリアナという病気のことは聞いたことがある?』
地平線しか見えないシベリアの荒野にいる農夫が、ある日突然、倒れるまで西に向けて歩いていってしまう病気。ヒステリア・シベリアナ。
これがこの本を何か端的に表しているなと僕は感じました。
人間だれしもが「何かが足りないな」と思いながら生きているんだと思います。
その不足感をどう扱っていいのかわからない主人公が悶々と悩み続けます。
そんな主人公に自分を重ねながら、それでも自分のあるべき方向性を決める必要がある大学生におすすめの一冊です。
ちなみに、ヒステリア・シベリアナは村上春樹氏の造語らしいです。
村上ワールド全開ですね(笑)
夢をかなえるゾウ
「お前なぁ、このままやと2000%成功でけへんで」
ダメダメなサラリーマンの前に突然現れた関西弁を喋るゾウの姿をした神様“ガネーシャ”。
成功するために教えられたことは「靴をみがく」とか「コンビニで募金する」とか地味なものばかりで…。
夢をなくした“僕”と史上最悪の“師匠”が繰り広げる、「笑って」「泣けて」「ためになる」実用エンタテインメント小説。
これは普段小説を読まない人にも是非読んで欲しいなー。
ビジネス書を読んだり、何か勉強するときにも役に立つと思うから。
いくら本読んだって、いくら知識を得たって、それを実践に移さなかったら意味ないんですよね。
そんなあたりまえだけでも、気づくのが、そして実感するのが難しいことをインドの神様ガネーシャが伝えてくれます。
全ての大学生にぜひとも読んで欲しい作品です!
シューカツ
仕事も会社も、わからない。でも今、闘うしかないんだ。水越千晴、鷲田大学三年生。仲間七人で「シューカツプロジェクトチーム」を結成した。目標は全員で、最難関マスコミ合格。
まぁみなさんも、そのうちやることになると思うんですよ、就活を。
その就活をテーマにした、小説なんですけれども、これを読むと本当に大切なコトはなんだろうと考えさせられます。
あなたにとって働く目的は何ですか?
お金なの?海外行きたいの?社会に貢献したいの?
就職活動の目的はもちろん自分の望んでいる企業に入ることなんですけれども、自分が本当は何がやりたいのかをなんとなくでも発見すること、どんな人生を歩んできたのかを確認することも大切だと思いますよ。
罪と罰
鋭敏な頭脳をもつ貧しい大学生ラスコーリニコフは、一つの微細な罪悪は百の善行に償われるという理論のもとに、強欲非道な高利貸の老婆を殺害し、その財産を有効に転用しようと企てるが、偶然その場に来合せたその妹まで殺してしまう。この予期しなかった第二の殺人が、ラスコーリニコフの心に重くのしかかり、彼は罪の意識におびえるみじめな自分を発見しなければならなかった。
これまぁ分厚い本なんですよ。
しかも1冊だけじゃなくて上中下巻で合計3冊もある長編大作なんです。
読むのめんどくさいですよね?でもそれでもここまで有名なんですから読む価値はあるんです!
しかも、大学生の時くらいじゃないですか?読書にここまで時間が使えるのは。
せっかくの時間があるんですから一度は読んでみましょうよ、こういう本もね。
ライムギ畑でつかまえて
インチキ野郎は大嫌い! おとなの儀礼的な処世術やまやかしに反発し、虚栄と悪の華に飾られた巨大な人工都市ニューヨークの街を、たったひとりでさまよいつづける16歳の少年の目に映じたものは何か? 病める高度文明社会への辛辣な批判を秘めて若い世代の共感を呼ぶ永遠のベストセラー。
これはアニメ『攻殻機動隊』の影響で、僕は読んでみました。
I thought what I’d do was, I’d pretend I was one of those deaf-mutes
僕は耳と目を閉じ口をつぐんだ人間になろうと考えた
社会を変えられないとしたら、どんなインチキが溢れている社会にだって自分が変わることで適応しなくちゃいけない。
そんな悲しい若者の悩みが詰め込まれています。
世の中に矛盾を感じているけど、どうしたらいいのか迷っているという人におすすめの一冊です。
異邦人
母の死の翌日海水浴に行き、女と関係を結び、映画をみて笑いころげ、友人の女出入りに関係して人を殺害し、動機について「太陽のせい」と答える。判決は死刑であったが、自分は幸福であると確信し、処刑の日に大勢の見物人が憎悪の叫びをあげて迎えてくれることだけを望む。通常の論理的な一貫性が失われている男ムルソーを主人公に、理性や人間性の不合理を追求したカミュの代表作
オリエント急行殺人事件
数日がかりでヨーロッパを走り抜ける豪華寝台列車、オリエント急行。さまざまな国の客が乗り合わせたその日の列車は、雪の中で立ち往生してしまう。しかも車内で殺人事件まで起こった。殺されたのは、金持ちのアメリカ人男性。たまたまこの列車に乗っていた名探偵エルキュール・ポアロは、事件を調査することになる。犯人は乗客の誰かにまちがいない。ところが全員にアリバイがあるのだ。はたして、ポアロの推理は…。
名探偵ポアロが灰色の脳細胞を駆使しながら事件を解決していくアガサクリスティのポアロシリーズの中でも名作と言えるのではないでしょうか?。
犯人は乗客のうちの誰だ?
頭を柔軟に使って、前提条件であったりあたりまえのことを疑ってみることの大切さに、この本を読むことによって気づかされました。
そういう意味では、『アクロイド殺し』なんかもおすすめです。
世の中にはそういうあたりまえだけど、正しくないことなんてものはたくさんあるのでしょうね。
燃えよ剣
幕末の動乱期を新選組副長として剣に生き剣に死んだ男、土方歳三の華麗なまでに頑な生涯を描く。武州石田村の百姓の子“バラガキのトシ”は、生来の喧嘩好きと組織作りの天性によって、浪人や百姓上りの寄せ集めにすぎなかった新選組を、当時最強の人間集団へと作りあげ、己れも思い及ばなかった波紋を日本の歴史に投じてゆく。「竜馬がゆく」と並び、“幕末もの”の頂点をなす長編。
幕末ブームの流れにのって読んでみました。
史実と違うところがあるようなのですが、それでも一作品として感動しました。
物語終盤で、新選組が壊滅状態に関わらず、土方歳三が官軍に対して1人斬り込んでいく姿に涙を流さない人はいないでしょう。
この本を読んだことによって、歴史に興味が沸くようになりました。
歴史というと、遠い世界の話のようですけれども、それでも実際に生きた人が紡ぎだした1つの物語なんですよね。
戦争が起こったとか憲法ができたという事実の裏には、人間の心が必ずあります。
それを感じ取るのが、歴史の面白さなんでしょうね。
羅生門
小説家の登龍門である「芥川賞」に、その名をとどめる芥川龍之介は、深刻な人生の悩みに耐えながら、機智と諧謔と博識を駆使し、みごとな短篇小説を書き残した。新鮮な抒情、傑出した虚構、そして明晰な文章で、今なお人々を魅了してやまない不世出の天才の代表的作品を、一冊に収めた21世紀への日本の遺産。
『羅生門』が特におすすめです。
黒澤明監督によって映画化もされているのですが、人によって真実は異なるんですよね。
同じ1つのことを見たとしても、ある人はAと感じて、ある人はBと感じることだってあるんです。
あることだけを正しいと考えるのは、気を付けた方がいいかもしれませんね。
ちなみに映画『羅生門』の方がメッセージ性が分かりやすくて、僕は好きだったりするのでそちらもぜひ見てみてください。
友情
主人公野島とその親友大宮における友情と恋愛の相剋―青春のあらゆる問題がこのテーマを中心に展開される、武者小路実篤の数多い作品の中でも、とりわけ多くの若い読者に愛読されてきた永遠の青春小説
古い本なので確かに文体は古いですが、それでも読みやすいですし、共感ポイントも多くあるので是非!
「あの子は僕のことをどう思っているのだろう?」
「あいつは本当に信用できる良い奴だ。」
そんなような友情と恋愛にまつわるエピソードが溢れているので、若いうちに読んでみてほしいです。
青春の残酷さ、それだからこそ輝く青春。
その青春は、人に涙を流させながらも、それでも人を強くする。
よし、青春しよう!
まとめ
とにかくどんな本でもたくさん読んでみようよ。
本を読むのって意外と楽しいことなんですよ!
じゃあどんな本読めばいいの?って思うかもしれませんが、何読んだっていいんです。
ビジネス書でも哲学書でも小説でも、自分がオモシロソウと思うものをたくさん読んでみてください!
そのうち自分の好きなジャンルが見えてくると思いますよ。
大学生には時間がたくさんありますからね。
http://www.firiinfo.com/2016/02/08/books-daigakusei/